「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」

私たちは、日本政府にTPP交渉における「国民への説明責任を果たす」こと、衆参農林水産委員会における「国会決議を遵守する」ことを求め集まった、大阪で活動する約30団体のゆるやかなネットワークです。FBページはこちらから→https://www.facebook.com/tpposakanet/

【大阪府に要請しました】2021年度以降においても主要農作物の奨励品種にかかる原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください

今年もまた予算編成の時期になりました。

種子法廃止以降、全国の自治体で条例ができる中、大阪府大阪府水稲種子供給事業実施要領」を制定。

条例は制定せず、要領でタネを守るしくみになっています。

 現在も、種子生産者の採種の審査を種子協会が行い、種子協会は生産等基準に係る検査を府に依頼する。したがって、その証明書の発行元は府から種子協会に変わる、など、種子協会の負担が増えている状況はそのままのようです。 

私たち「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」として、

「これまでと同様、主要農作物の府内奨励品種の原原種・原種の確保のための予算措置を講じる」よう、大阪府に対し、要請文を送付しました。

今後も「これまで同様、奨励品種を守る」よう、継続して要請していきます。


<以下要請文>
ーーーーーーー
大阪府知事

吉村 洋文 殿

 

2021年度以降においても主要農作物の奨励品種にかかる

原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください

 

「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」は、TPP交渉において、政府に国民に対する情報公開と国会決議の遵守を求めることを目的に2014年3月に結成したネットワークです。この間、TPP協定をはじめとする自由貿易協定が国民生活にどのような影響を及ぼすのかについて、学習を積み重ねてきました。

 

主要農作物種子法の廃止に伴って、原原種・原種確保の維持・保全にかかる都道府県の義務がなくなり、現在では各都道府県の判断に委ねられています。大阪府では、「大阪府水稲種子供給事業実施要領」が2019年6月に定められ、稲の府内栽培の奨励品種の保存措置が取られています。私たちは、来年度以降も大阪府が府内の奨励品種を守り続けることを要望します。

 

貴殿におかれましては、主要農作物の府内奨励品種を守るため、その原原種・原種の確保のための措置を今後とも確実に継続するように要請するものです。2021年度以降においても、これまでと同様、主要農作物の府内奨励品種の原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください。

 

2020年9月11日

ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク

代 表   樫 原 正 澄

ーーーーーー 

ほんまにええの?TPP大阪ネットワークは、2014年3月8日に結成されたネットワーク組織です。以下の29団体が加入しています。

 

ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク加入団体(29団体)

大阪医療労働組合連合会

阪食糧・農業問題研究会

大阪自治労働組合総連合

大阪府歯科保険医協会

大阪府農業協同組合中央会

大阪税制研究所

大阪府保険医協会

大阪民主医療機関連合会

大阪労連・大阪市地区協議会

金融労連近畿地方協議会

憲法を行政に生かす大阪の会

国家公務員労働組合大阪地区連合会

進歩と革新をめざす大阪の会

新日本婦人の会大阪府本部

特定非営利活動法人 建設政策研究所 関西支所

特定非営利活動法人 AMネット

自由法曹団大阪支部

食料を守り日本農業再建をすすめる大阪府民会議

生協労連大阪府連合会

全大阪消費者団体連絡会

全大阪借地借家人組合連合会

全大阪労働組合総連合

全損保労働組合大阪地協

全農林近畿地本大阪分会

TPPに反対する弁護士ネットワーク

日本の伝統食を考える会

農民組合大阪府連合会

民主法律協会

郵政産業労働者ユニオン大阪府協議会

【大阪府に要請しました】2020年度以降においても主要農作物の奨励品種にかかる原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください

そろそろ次年度の予算編成の時期となりました。

種子法廃止以降、全国の自治体で条例ができる中、大阪府大阪府水稲種子供給事業実施要領」を制定。

条例は制定せず、要領でタネを守るしくみになっています。

 

種子生産者の採種の審査を種子協会が行い、種子協会は生産等基準に係る検査を府に依頼する。したがって、その証明書の発行元は府から種子協会に変わる、など、種子協会の負担が増えていることも気がかりです。

 

私たち「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」として、

「これまでと同様、主要農作物の府内奨励品種の原原種・原種の確保のための予算措置を講じる」よう、大阪府に対し、以下要請文を2019年10月21日、面会要請しました。

 

 

今後も「これまで同様、奨励品種を守る」よう、継続して要請していきます。

 

<以下要請文>

大阪府知事

吉村 洋文 殿

 

2020年度以降においても主要農作物の奨励品種にかかる

原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください

 

「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」は、TPP交渉において、政府に国民に対する情報公開と国会決議の遵守を求めることを目的に2014年3月に結成したネットワークです。この間、TPP協定をはじめとする自由貿易協定が国民生活にどのような影響を及ぼすのかについて、学習を積み重ねてきました。

 

主要農作物種子法の廃止に伴って、原原種・原種確保の維持・保全にかかる都道府県の義務がなくなり、現在では各都道府県の判断に委ねられています。大阪府では、「大阪府水稲種子供給事業実施要領」が2019年6月に定められ、稲の府内栽培の奨励品種の保存措置が取られています。私たちは、来年度以降も大阪府が府内の奨励品種を守り続けることを要望します。

 

貴殿におかれましては、主要農作物の府内奨励品種を守るため、その原原種・原種の確保のための措置を今後とも確実に継続するように要請するものです。2020年度以降においても、これまでと同様、主要農作物の府内奨励品種の原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください。

 

2019年10月21日

ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク

代 表   樫 原 正 澄

パブコメを出そう! 【ゲノム編集され食べもの。食べたくなくても、選べなくなりそうです】

パブコメを出そう!

【ゲノム編集され食べもの。食べたくなくても、選べなくなりそうです】

 

 

「届出」「事前相談」で安全性を担保する(から大丈夫)と言ったニュアンスで、日本政府は説明しています。しかし「届出」「事前相談」は、義務ではありません。

 

「導入遺伝子が残らない」から、「遺伝子組み換え食品」ではない?

つまり、作られた食べものからは「ゲノム編集されたかどうか否か」区別できません。

 

「届出」「事前相談」は手間がかかります。義務でなければ「届出」せず、開発する事例が多発するでしょう。

つまり、「届出もなく、食品から検知できないゲノム編集された食品かどうか分からない」原材料が出回ることになります。

 

「ゲノム編集された食品」を食べたくない!と思っても、このままでは「選ぶ」ことすらできません。

 

日本政府は「農産物・食品の輸出拡大」を謳っています。

しかしEUは、ゲノム編集された食品には慎重な姿勢をとるなど、ゲノム編集食品を拡大すればするほど、輸出機会を失う懸念もあります。

 

 

ゲノム編集された食品を食べてみたい人もいるでしょう。

でも、気づかずに食べたいですか?

食べるかどうか、自分で選べなくてもいいですか?

 

【届出・事前相談の義務化は、最低限必要なルール】だと考えます。

 

厚生労働省宛は2019年7月26日、農林水産省宛が7月29日締切でパブリックコメントを募集しています。

 

私たち「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」として、以下のパブリックコメントを提出します。

よろしければ参考にしていただき、皆さんの意見を届けましょう。

 

 <ここから>

厚生労働省

「ゲノム編集技術応用食品等の食品衛生上の取扱要領(案)等について」への意見案

https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495190105&Mode=0

 

意見案

1.取扱要領案は、

「ゲノム編集技術応用食品等については、当該食品等が届出又は安全性審査のいずれかの対象に該当するか否かを確認するため、届出等に先立ち、開発者等は厚生労働省医薬・生活衛生局食品基準審査課新開発食品保健対策室に」、事前相談を申し込むことを規定している。

 

しかし、届出の対象となるゲノム編集技術応用食品等の全ての開発者等が、届出や事前相談を行うかどうかの担保がない。届出及び事前相談を全ての当該開発者等に義務付けることを明記すべきである。

 

2.取扱要領案は、ゲノム編集技術応用食品について、

厚生労働省へ届出を行った旨の公表がなされた品種同士又は従来品種との後代交配種、

厚生労働省へ届出を行った旨の公表がなされた品種と安全性審査が終了した組換えDNA技術を利用して得られた生物との後代交配種、

は届出を不要とすると規定している。

 

ゲノム編集技術応用食品は、新規に開発され、人類が初めて摂取する食品である。

 

「安全性審査が必要とされたもの同士または、組換えDNA技術により代謝系を改変した生物との後代交配種」も含めて、①、②に挙げた後代交配種の事前相談、届出を全ての当該開発者等に義務付けることを明記すべきである。

 

 

 

農林水産省

農林水産分野におけるゲノム編集技術の利用により得られた生物 の情報提供等に関する具体的な手続について(骨子)(案)への意見案

https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550002938&Mode=0

 

意見案

1.骨子案は、あらかじめ、農林水産省に相談をし、「『カルタヘナ法』における『遺伝子組換え生物等』に該当しないこと等について確認を受けた上で、情報提供書を提出し、使用等を行う」ことを規定している。

 

しかし、情報提供書の提出対象者が、事前相談を行うかどうかの担保がない。事前相談を全ての当該対象者に義務付けることを明記すべきである。

【パブコメを出そう!2/24〆切】「ゲノム編集」食品の食品衛生上の取り扱い

パブコメを出そう!2/24〆切】

「ゲノム編集」食品の食品衛生上の取り扱いについて、厚労省パブコメ提出締切日が近づいています。

 

ゲノム編集といっても、自然界でも起こりうる変異と遺伝子組み換え技術を使うもの、大きく2つのパターンがあります。(微妙なものを含めると3つ)

これらを私たち消費者は、どこまで許容するのか?
知り・考える間もなく、いつの間にか、スーパーに並ぶことのないように。

参考までに、私たちのパブコメ案を以下貼り付けます。
匿名で簡単に提出できます。みなさんもぜひ提出しましょう!

 

パブコメ案>

1、ゲノム編集技術応用食品は、その旨を届出ることを事業者・開発者に義務化すること、またその届出情報を公表すべきこと。

2、消費者がゲノム編集技術応用食品を正確に理解するために、リスク管理のあり方を決定する以前に消費者とのリスクコミュニケーションの機会を十分に持つべきこと。

3、ゲノム編集技術応用食品が輸入される可能性がある。
市場が混乱しないよう、国際的な取扱い基準を定めることについて、リスク管理機関がその役割を果たすよう要請すること。

4、ゲノム編集技術応用食品及びそれを原材料とする食品は、その技術を利用したことがわかる表示を義務付けることをリスク管理機関に要望すること。

ここまで

<リンク先下の「意見提出フォーム」からパブコメが出せます!〉

→「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会 報告書(案) ゲノム編集技術を利用して得られた食品等の食品衛生上の取扱いについて」に係る御意見の募集について

search.e-gov.go.jp

【大阪府と面会要請しました】主要農作物の原原種・原種の予算確保のための予算措置を講じてください

本日2018年11月6日、私たち、ほんまにええの?TPP大阪ネットワークは、大阪府環境農林水産部農政室推進課と面会し、


「2019年度においても主要農作物の奨励品種にかかる原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください」と要請しました。(詳細末尾参照)

 

大阪府の回答は、

・2018年度同様、2019年度も予算措置する方向で準備中

・そのための運営要領を作成すべく、現在調整中

とのことでした。

 

しかし、要領では時代と共に、本来種子法などが担保してきた主旨が守られなくなる懸念があります。

 

そもそも、国が種子法を復活させるべきであり、私たちも働きかけていきます。
同時に、種子法が復活しない場合に備えて、大阪府でも要領だけでなく、条例を策定し、タネを守るよう活動していきます。

 

タネを制する者は世界を制すと言われます。

さまざまな立場で、地域で、国や都道府県に声を上げていきましょう。


また、来月には「ゲノム編集」から、タネを考える学習会も開催しますので、ぜひご参加ください。

【12/8(土)開催!】ほんまにええの?ゲノム編集が世界を変える - 「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」


以下、私たちが提出した要請文です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

大阪府知事

松井 一郎  殿

 

2019年度においても主要農作物の奨励品種にかかる

原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください

 

「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」は、TPP交渉において、政府に国民に対する情報公開と国会決議の遵守を求めることを目的に2014年3月に結成したネットワークです。この間、TPP協定をはじめとする自由貿易協定が国民生活にどのような影響を及ぼすのかについて、学習を積み重ねてきました。

 

安倍内閣は、第193回国会において、主要農作物種子法の廃止する法律案を成立させ、2018年4月1日から施行しています。

 

これまで、稲、麦、大豆などの主要穀物は、国と都道府県の努力によって品種改良が営々と積み重ねられ、その地域に適した品種が開発されてきました。その種子の原原種・原種は、公的な措置によって守られ、引き継がれてきた歴史があります。

 

しかし、種子法の廃止によって、原原種・原種確保の予算措置にかかる都道府県の義務がなくなり、現在では各都道府県の判断に委ねられています。仮に、予算措置が講じられなければ、当該の奨励品種の栽培が途絶えることになります。

 

2018年度予算において、大阪府は、従来通り、稲の府内栽培の奨励品種の保存措置を取りました。私たちはこれを歓迎するものです。私たちは、来年度以降も大阪府が府内の奨励品種を守り続けることを要望します。

 

貴殿におかれましては、主要農作物の府内奨励品種を守るため、その原原種・原種の確保のための予算措置を今後とも継続するように要請するものです。2019年度予算においても、これまでと同様、主要農作物の府内奨励品種の原原種・原種の確保のための予算措置を講じてください。

 

2018年11月6日

ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク

代 表   樫 原 正 澄

 

ーーーーーーーーーーーー

ここまで

【12/8(土)開催!】ほんまにええの?ゲノム編集が世界を変える

【12/8(土)開催!】ほんまにええの?ゲノム編集が世界を変える

DIYバイオ」「日持ちするトマト」
「収量の多いイネ」「可食部が大きい鯛」

 

除草剤耐性や害虫耐性の「遺伝子組換え農作物」、それを原料にした食品が出回っています。
加えて、今、新たな技術「ゲノム編集」による農水産物が開発されています。

ゲノム編集は食物だけでなく、エイズなどのヒトの疾患の治療など、 応用範囲が非常に広く、バイオテクノロジーは将来有望な産業として 注目を集めています。

「ゲノム編集」と「遺伝子組み換え」はどう違うのか?
「品種改良」の一種として規制は必要ないのか?

いまやゲノム編集の実験が、個人宅でできてしまう現代。
私たちはどうすべきなのか、いっしょに考えませんか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク学習会

■日時:2018 年 12 月 8 日 ( 土 ) 14:00 ~ 16:00
■会場:NS ビル 9 階
    天満橋駅谷町四丁目駅より徒歩 5 分 1 階はスターバックス谷町筋 NS ビル店

■参加費:500 円
■講師:農林水産技術会議より招聘

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


■主催:ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク
■お問合せ:全大阪消費者団体連絡会
      TEL06-6941-3745
      e-mail: o-shoudanren@mb8.seikyou.ne.jp


▽ご参加は、できるだけ事前に申込みをお願いします。
申込先:メール o-shoudanren@mb8.seikyou.ne.jp FAX 06-6941-5699
件名に「12月8日学習会参加希望」と明記し、団体名(個人の方は不要)・申込者名をお知らせください

f:id:tpposaka:20181017211236j:plain

【開催報告】「稼ぐ力」をつければ日本経済は発展する?~どうなる!地域の生産とくらし~

2018年2月、岡田知弘氏京都大学大学院経済学研究科教授・自治体問題研究所理事長)をお招きし、学習会を開催しました。

幅広い充実したお話を頂いたので、要約抜粋し以下報告します。

 

■詳細版はこちらからご覧いただけます。

岡田知弘・「稼ぐ力」をつければ 日本経済は発展する? (2018.2.25講演報告).pdf - Google ドライブ

 

 

<以下要約版>

 

「稼ぐ力」をつければ日本経済は発展する?

~どうなる!地域の生産とくらし~開催報告

文責:ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク事務局

 

 

「稼ぐ力」は安倍政権が成長戦略として目玉にあげている。TPP11等、メガFTA自由貿易体制が進められているが、果たして国内・大阪の経済にどんな影響を及ぼすのか見ていきたい。

 

▼政財官「抱合」体制の強化

第二次安倍政権で、「経済財政諮問会議」の役割が強化された。固定メンバーは民間4議員であり、経済団体やその意向を代弁する学者だ。民主党政権時には廃止されていたが復活した。

 

最も強硬な新自由主義的な改革案を「骨太方針」として発表。マスコミにぽつりと出し、反発があればひっこめる。反発が少しなら、少し修正し、反発がなければそのまま進める。

選挙で選ばれていない民間議員が一番大きな権力を持っている。

 

▼お金を流せば景気が良くなる?

アベノミクスの旧三本の矢は、金融緩和でお金を流せば景気が良くなるとの前提。しかし4倍の通貨供給にも拘わらず、企業物価指数は99。ドルベース名目GDPは-26.4%と、民主党政権時や欧米諸国からみても、ダントツに下落している(2012-2015年)。

通貨の発行量を増やせば物価を上げられるという日銀のやり方は、すでにアダム・スミスも批判している。通貨は実体経済で動く。それ以外は投機的な動きでしかない。金融政策だけで経済が良くならないことは明白だ。

 

▼「稼ぐ力」より、「誰が稼ぐのか」が問題

「規制改革会議」では、経済成長を阻む岩盤規制にドリルで風穴を開けるとしたが、内容は、雇用(労働時間規制の緩和)、農業(農協・農業委員会制度改革、農地取引の企業開放)、医療(混合診療)。

 

産業競争力会議」では、雇用(女性・外国人労働力の活用)、福祉(公的年金資産での株式運用増)、エネルギー(原発早期再稼働)などで、「稼ぐ力=収益力」と説明されている。

これで稼げるのは誰か?

多国籍企業と予想するが、それは書かれない。

 

▼利害関係者が決める腐敗の温床 特区制度

国家戦略特区諮問会議の議長は首相であり、「民間議員」として竹中平蔵氏らが入る。事業提案を自らできる事業者が立候補し、官邸が指名する方法であり出来レースといえる。例えば、人材派遣会社パソナの会長自身が、規制緩和を持ち込んでいる。

利害関係者を含む少数の人間が政治決定するこの仕組みは、腐敗の温床となる。中身が分かるのは事業決定後であり、住民自治も無視している。

 

▼メガFTAで、生活は豊かになるか

「総合的なTPP関連政策大綱」の言説は

①TPPはアベノミクスの成長戦略の切り札

②TPPの影響、国民の不安を払しょくする

③輸出を経済成長の柱

など。

 

「経済成長は輸出でしか実現できない。国内市場は人口減少で縮小するため、海外市場に出て、海外投資で稼ぐ」。大綱のこれらの論調は、アダム・スミス国富論」によって200年以上前に論破されている。

世界経済レベルでは、輸出額と輸入額は同額。貿易そのもので富は増加(=成長)しない。

大事なのは分業による付加価値の増加であり、分業による地域内経済循環だ。

 

▼戦後の高度経済成長は、なぜ実現できたか

「大企業が重化学工業化し、輸出主導で実現」したというのは幻想。

 

高度経済成長期には、日本列島の人口の移動があり、新たな生活を始めるため、新たな需要が創造、そのための重化学工業が必要だったのだ。高度成長期の需要項目別増加寄与率を見れば、個人消費支出が一位。雇用者・中小企業や農家等の所得が増えた結果、個人消費が景気に寄与したのが、高度成長期の経済成長の中身だ。

 

▼ミクロな視点の輸出拡大

政府はTPP中小企業分野として、4,000社の海外展開を支援するとしているが、国内の中小企業数は350万社。あまりにも小さい話だ。

個別の中小企業や農家が海外進出で頑張っていると事例を並べているが、中小企業の7割が地域内で取引している実態を無視した議論だ。

 

▼豊かさを実感できないのはなぜか

問題の元凶は、財界提唱の「グローバル国家」論の下での、低賃金・低コスト政策。そして、「デフレ」への処方箋が誤りだ。

 

物価動向を見ると、海外生産の逆輸入品によって物価が下がったのであり、グローバル化による海外生産が増えたことが原因だ。つまり、多国籍企業主導の経済のグローバル化に伴う、賃金・下請け単価の引き下げと、海外製品の逆輸入による物価低落にある。

 

大企業向けの法人税減税・富裕者減税を行う一方で、消費税は増税。中小企業の法人税実質負担率は大企業で12%の一方、小規模企業は19.3%。

 

国の中小企業予算は1,800億円どまりの一方、例えばトヨタは政策減税(研究開発費)で1,083億円、消費税還付(輸出戻し税)で2,000億円近くが戻る。トヨタ一社で国内の中小企業予算を超えている。一方、国税に占める大企業の法人税の比率は9%と極めて低く、社会的責任を果たしていないのが現状だ(消費税の国税比率25%)。

 

▼99%の人たちが豊かさを実感するために

経済民主主義の徹底が重要。

具体的には、

①経済政策の意思決定方法を変える(企業等による政治献金の禁止、経済財政諮問会議の廃止等)

②経済・財政政策の基本を変える(租税回避対策強化、多国籍企業への課税強化、社会保障費負担の軽減、最低賃金の引上げ等)

③地域内再投資力の量的質的形成(地域内の企業・業者、住民、自治体が主体となり、連携し、モノ・エネルギー・サービスを循環)

④中小企業振興基本条例・公契約条例(自治体の責務+金融・企業・大学・住民の役割を明確化し、対象を増やす等水準を高める。最低賃金の引上げ)

など。

 

労働条件の改善・賃上げは、大きな経済・社会効果を生み出す。例えば、非正規の正規化の必要原資は7.2兆円(内部留保費の1.2%)だが、生産誘発は10.8兆円、0.8%の税収増が見込める。

最低賃金の引上げ(1,500円化)の必要原資は13.9兆円(同2.4%)だが、生産誘発20.4兆円、1.6兆円の税収増が見込める(注:日本政府の税収は年間約50兆円)。

 

日本平均の中小企業比率は、企業数で99.7%、従業者数の70%を占め、圧倒的多数の人々の生活に直結する。国・地方自治体は行財政権限を生かし、実効性ある中小企業基本条例や公契約条例を使って、中小企業に光をあてるべきだ。

 

しかしTPPやメガFTAはそれらの規制や条例を排除する条項が盛り込まれる。批准・発効させてはならない。

 

グローバリズムの中で「経済性(短期的な金儲けの追及)」と「人間性(命と人間らしい暮らしの尊重)」の対立が広がっている。「協同」「連携」が必要不可欠であり、主体的な運動こそが、地域力をつける解決の道を作り出す。

「自分だけ、今だけ、お金だけ」だけでなく、普遍的な国民的利益を考えることが重要だ。