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「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」

私たちは、日本政府にTPP交渉における「国民への説明責任を果たす」こと、衆参農林水産委員会における「国会決議を遵守する」ことを求め集まった、大阪で活動する約30団体のゆるやかなネットワークです。FBページはこちらから→https://www.facebook.com/tpposakanet/

11/29TPPシンポジウムより「がんばってます!大阪・都市農業」池嶋明さん(JA大阪中央会 食と農・環境対策部次長)

「今の食、当たり前?子どもに残したい未来」
「がんばってます!大阪・都市農業」

池嶋明さん(JA大阪中央会 食と農・環境対策部次長)からの報告です。
(当日の速記をもとにしています)

 

大阪農業で知ってほしいこと。実は大阪の春菊の生産量は全国堂々の第2位。1位は千葉だが、大阪の春菊はサラダでも食べられるのが特長。

 

ふき(「のびすぎでんねん」という名前)といちじくは第3位。
軟弱野菜の水菜・三つ葉、小松菜などは全国7位。ぶどう(主にデラウェア)も7位。
結構頑張っている。

 

大阪府のホームページに、大阪の食料自給率は「2%」と書かれている。人口880万人をベースにするから低い自給率だが、仮に、鳥取県と同じ人口だとすれば4か月まかなえる計算になる。それなりの生産力をもっている。

 

大阪は市街化区域が多いことが特徴。昭和40年代に都市計画法で市街化区域と市街化調整区域に線引きされた。市街化区域というのは計画的・優先的に市街化を促進するゾーンだから、農業振興のための施策がとってもらえない。

 

バブルの時代、都市部のサラリーマンがマイホームを持てないのは、農家が農地を手放さないからだとまで言われ、農地への課税強化がはかられた。結果的に全国の市街化区域内農地は、この20年で半減した。
市街化区域の農業は、兼業したり不動産所得などと組み合わせて農家所得を確保できる反面、固定資産税や相続税など高い税金に耐えながらなんとか維持している面もある。

 

大阪の農地は水田が71.5%を占め、全国平均54.3%と比べても高い。
また、農家1戸当たりの経営規模も0.36ヘクタールと全国でいちばん小さい。
農業の規模は小さくても、農業や農地には大事な機能があることを知ってほしい。

それが、農業・農地が果たす「多面的な役割」。


農地として利用されていることで、新鮮な農産物を供給することはもちろん、環境を保全したり、災害を防いだりいろんな機能が果たせている。

 

JAの直売所では、地元の新鮮な農産物が買えると好評。写真で紹介したのは、大阪初の大型の直売所「こーたり~な(JA大阪泉州)」の店内と、JA大阪南の「あすかてくるで羽曳野店」の外観。「あすかてくるで」のネーミングは、「今日も来たけど明日かて来るで」という意味。ちょうど今日、「あすかてくるで」2号店(河内長野店)がグランドオープンした。入場制限をするほど賑わっている。

 

国土・環境保全の機能の例として、千早赤阪村の棚田の写真を載せた。
大雨が降ると、コンクリートアスファルトでは洪水が起きたりするが、田んぼは、あぜの高さまで水を貯めることができるので、一度に水が流れない。それで、洪水を防ぐことができる。「田んぼダム」と言われるのはこの機能。

 

心やすらぐ緑地空間の例では、東大阪の住宅地の中のコスモス畑を紹介した。いろんな事情で農業が続けられない場合に耕作放棄地にならないよう、ひまわりやコスモスなどを植えて、きれいな景観を作る活動に各地のJAが取り組んでいて、中央会も支援している。

 

災害時の防災空間として農地を活かすための「防災協力農地」という制度もある。農地は震災時に住民の避難場所になる。また、仮設住宅の建設用地や、復旧工事の資材置き場など、災害が起きたときにいろんな役割を果たすことができる。地元の市町村と農家が防災協力農地として登録しておくことで、災害に強いまちづくりに備えることができるため、今後さらに進めていきたい。

 

都市農地の位置付けの見直し。
さきほど紹介したように、かつて都市農地は「転用されるべきもの」であり、住宅も不足していた。しかし、日本の人口が既に減少に転じて、空き家も増えている。震災を経て、都市に農地が残っている方が安全だということも分かってきた。
都市農地は「都市にあって当たり前の土地利用」というように、認識が変わってきている。

今回の衆議院の解散がなければ、成立していたはずの「都市農業振興基本法」。
これは、都市農業・都市農地の必要性を法律上位置づけ、国・地方公共団体の責務を明らかにする基本法だ。この基本法を、ぜひ早い時期に成立させてほしい。そして、都市農業の振興をはかるための法制度づくりや税制の改善などが続けて行われることに、強い期待を寄せている。

 

大阪のJAの活動紹介。
私達JAは「食と農を基軸に地域に根差した協同組合」というコンセプトのもとに活動している。大阪には14のJAがあって、地域貢献活動をはじめ様々な活動を展開している。

地元の学校と連携して地域で地産地消をすすめたり、農業体験のバスツアーを企画したり、いろんなことをしているので、ぜひJAや中央会のホームページでチェックいただきたい。

 

ちなみに、大阪府の「府政便り」1月号のお年玉プレゼントに、今年も大阪のJAグループとして協賛した。これは、「しあわせのれんげっ娘(こ)」という、レンゲを育て、花が咲いたら田んぼにすき込み、農薬や化学肥料を減らして作った、こだわりの大阪のお米。

 

最後に、TPPは「弱肉強食」の世界。私たち「共存同栄」を目指す協同組合とはそもそも合わない。だから反対するわけで、TPPへの反対運動が目立って、JA「改革」・中央会「改革」を迫られることになったが、私達は協同組合組織だ。地元の人から応援してもらえる多様な地域貢献活動をしているし、直すべき部分は自己改革で改善しようとしている。


日本がもしTPPの内容をのんでしまったら ・・・ あのアメリカで中産階級が分解して、一握りの金持ちと多くの貧困層に分かれたような格差社会になってしまう。
堤未果さんの書かれた『貧困大国アメリカ』を読むと、格差を広げるTPPなんていらない、そのことがよく分かる。

<文責:ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク事務局>